唎酒師 結城子
唎酒師・吉村 結城子(よしむら ゆきこ)
唎酒師・吉村 結城子
(よしむら ゆきこ)
昭和54年(1979年) 長野県松本市生まれ
長野県松本蟻ヶ崎高校を経て、
法政大学法学部法律学科を卒業。
料飲専門家団体連合会認定 唎酒師
料飲専門家団体連合会認定 焼酎唎酒師
郷土の食文化研究家
大学在学中、司法試験に挑戦する中で体調を崩す。約 2年間の闘病生活を経て、母親がつけてくれた熱燗の美味しさに感動し、日本酒文化に開眼する。
受験勉強を方向転換。唎酒師資格を取得し、各地で利き酒講座を開講。日本酒の素晴らしさを伝えるかたわら、「食と農」の取り組みを実践するため、安曇野に農業倶楽部「千歳屋」を立ち上げ、活動を展開中。平成19年・20年(2007年・2008年)には、情報誌『dancyu』日本酒委員を務めた。
現在は、信州が誇る食文化である漬物や保存食に関する調査・研究と実践に、特に力を注ぐ。四季折々に自家製野菜を用いて漬物を漬けるが、とりわけ晩秋には野沢菜200kg、大根300本を漬け込む。
ここが私の研究室、通称「味噌部屋」。漬物名人だった祖母から引き継いだこの場所には、漬物桶や瓶詰めが所狭しと並んでいます。私の自慢の手造り味噌が、2年、3年と時を経て熟成するのもこの部屋。棲みついた菌類が、明治・大正・昭和・平成・令和へと、先祖代々の味わいを伝えてくれるのでしょう。
私は、古いものが、とりわけ日本の古いものが好きです。古民家や骨董屋を訪ねては胸を弾ませる日々。今宵も和柄のアロハシャツを着て、飲むのはもちろん日本酒、肴は漬物です。
刺激的な味のレシピ、時短レシピ、楽ちんレシピ……現代日本の食は、まさに「豊食」であり「飽食」といえますが、一方で、貴重な味や食文化が消えつつある傾向も否めません。おばあちゃんたちが作ってくれた「知恵の食卓」を伝え継ぎたい。そうした思いから、私は利酒師として酒と肴、郷土食を研究しています。
唎酒師・結城子 掲載記事
画像クリックで拡大されます