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スイスに行ってきた。

 日ごろはほとんど旅行に行かない私。出かけるのは夕刻の居酒屋専門という私が、縁あって海外に行くことになった。アジア圏から出たことがないのに、船でしか海外に行ったことがないのに〜💦

 島崎藤村じゃないがまさに「スイスはすべて山のふもとにある」。今回の最終目的地であるグリンデルワルド村は松本市(旧安曇村)と姉妹提携を結んでおり、我が信州と似ていると聞いてはいたが、行く道々も海外にいるとは思えない。いつも私がうろうろしている安曇野に、本当によく似ている。

 山もさることながら、スイスの農村は美しい。車窓から数えきれないほどの農村を見てきたが、荒廃した日本の農村とは対照的。「スイスには空き家はないの?」「スイスの人はみんな働き者できれい好きなの?」驚く私に、現地のガイドさんが笑いながら言った。「たしかに、スイスの人はきれい好きですよ。家は住み継ぐものという意識が高いので、あまり空き家はありません。私が日本の農村を見て嫌だと思うのはブルーシート、あれがどうも風景を壊す気がしますね」まさに!私もかねてから、プラスチック製品が転がり、破れかけたブルーシートがたなびく農村の風景を見てはげんなりしていた。一刻も早く帰りたい、千歳屋を片付けねば、と焦燥感に駆られたのだった。(写真は、1週間ぶりにやっと缶チューハイを見つけて喜んでいる私😝)
 ちなみにここは、小説『ハイジ』の舞台になったマイエンフェルト村。原作者のヨハンナ・シュピリはここに何年も住み、山を眺めながら小説を書き上げたという。それからさらに数十年のち、日本からやってきた宮崎駿一団はこの地に何ヶ月も滞在しながら数千枚もの風景をスケッチ。日本に持ち帰ってアニメ『アルプスの少女ハイジ』が誕生したそうな。当初、地元の人は続々とやってくる観光客に戸惑い、しばらくしてからアニメの存在を知ったという。今ではハイジのおじいさん家を再現した建物があり、静かな観光地になっています。

脱プラスチックへの想いを強くした旅でした。

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