我がオリジナル清酒「寿一番星」を醸すための酒米の収穫が無事に終わりました!寿一番星醸造用米は機械乾燥はしないため、刈り取り→はざかけ→天日干し→脱穀といくつもの工程があります。

今年は猛暑の影響で稲の登熟が早まり、我々は9月1日に稲刈りスタート!ミンミンゼミの鳴き声を聞きながらの稲刈りは始めてです。

できばえやいかに!?
実りに胸はずむ季節ですが、私はどうしても秋が苦手。今は昔、高校3年生の9月……文化祭が終わり、部活が終わり、進路への不安も加わって、ほとんど声を発しなくなったことがありました。その後も、秋となるとテンションが激しく下がるのですが、気がつけば人生80年を四季になぞらえた場合、私の人生は秋真っ只中!終わった夏にため息つく秋から、美しいものを見て稔りを祝う秋へ。以来、意識的に秋を愉しんで過ごすようにしています🍁
秋の愉しみ①【ひやおろし】

冬期に仕込み搾ったお酒を1回火入れ(加熱処理)して夏の間に熟成。通常行う2回目の火入れを行なわずに「冷やのまま」店頭に「卸ろし」たのが「ひやおろし」。長野県酒造協会では、9月9日の重陽の節句をひやおろし解禁日と決めており、美味しいお酒がたくさん登場します。
秋の愉しみ②【お月見】

月は眺めていても飽きないですね〜。雲に隠れたり、形が変わったり、模様がついたり。賑やかな花火もいいですが、お酒を片手に静かなひとときです。
秋の愉しみ③【虫の音】
平安時代には鳴く虫を選んで宮中に献上する「虫撰」(むしえらみ)が始まり、鳴く虫を集めて野に放す「野放ち」、野に出て虫の音を聞く「虫聞き」が行われていたそう。江戸時代には虫の音を楽しむ習慣は庶民にも広がり、江戸の街には「虫売り」もたくさんいたそうな。
様々な音が溢れる現代の生活の中で、いろんなスイッチを切って虫の音に耳を傾ける時間は贅沢。ちなみに、日本人と外国人では虫の音の聞こえ方や音を脳で処理する方法が違うとか。外国の方には虫の音は「雑音」だそう。日本人の特権を満喫しなくちゃもったいない、ですね♬

届けてくれるお手製?スズムシ
秋の愉しみ④【秋の実を飾る】



秋の愉しみ⑤ 【おろ抜き菜】

8月末には大根や野沢菜など、冬ごもりに備えた野菜栽培が始まります。9月、10月は間引きした葉もの(おろ抜き菜)が毎日たくさん。浅漬けにしたりお味噌汁やお鍋に入れたり。「種から芽を出したものを食べると元気になるよ」毎年同じ世話を焼いては、食卓に笑い声がひびきます。

蟲の音を踏みわけて行く小道哉
正岡子規
